【PLAID × M3】「新規事業」を加速するためのサービス開発体制とは?
https://gyazo.com/22adb9724da6af4d240f3662b0829eea
新規プロダクトの事業化のために大切なこと
宮原 忍
株式会社プレイド 概要
社員数 120名
Google Cloud Next '17 / '18に基調講演で2年連続登壇
サービスにいま誰が来ていてどうしているか知ってるか?
KARTEなら見えなかったことが見えるようになる
あらゆるデータを個客軸で解析して適切なアクションを提供
ここ1年での新規プロダクト
From 2018.12
KARTE Datahub
多種大量のデータを統合から活用までワンストップで実現するソリューション
50社以上が導入を決定
事業化のために大切なこと
そもそも昔の自分はどう考えていたか?
1. ワンチームをつくる
2. 仮説から始める
3. 進捗の単位を仮説から変えていく
昔とあまり変わっていない
変わっていたのは自分自身の環境のみ
すべて完全内製できた
若い上に曖昧さと不確実性を楽しめるメンバー構成
今はどう変わったか?
4. 何をやるかよりも誰とやるか
FAQ
Q. 新規事業のための人数で足りてますか?
A. 全然足りてない。絶賛募集中!
物井達也
プレイドに入社してからやったこと
8割型新規プロダクト(α / β)の開発!
β版開発で気をつけること
大事なこと
分業しない
企画・デザイン・コーディング・組み込みを全部一人でやった
領域をきっちりわけないことが大事
とにかくスピーディーにプロダクトをアップデートする
合意形成を図らない
よくある議論、答えのないものを探る
全部うまくいかない可能性がある
尖ったアイデアが潰される
判断は個人で行い、正解かどうかはユーザに問う
作り込みすぎない
提供したあとに使われなかったりもっと良い機能が思いつくこともある
どうするか?
壊す前提でつくる
コア以外は外部サービス・ライブラリを使う
細かいコードの綺麗さなどはあまり気にしない
まとめ
β版の利点を最大限活かし、スピード感のある開発を
新規事業を加速するための製品の見つけ方
山崎聡
プロダクトマネージャ
テクノロジーを活用し医療業界にイノベーションを起こしたい
日本一のクラウド電子カルテ開発の表舞台で何をやったか?
Biz側
検討開始
仮説検証
製品開発スタート
Tech側
レセコン一体型開発開始
レセコン一体型リリース
tl;dr
製品を「見つけて」
プロダクトマネージャ(以下も必要)
プロダクトエンジニアリングマネージャ
プロトタイパー
「正しく創る」
エンジニア
書籍紹介(以下のメソッドがすべてふくまれている)
製品を見つける
製品を正しくつくる
着想と発案を行き来する
そしてそれを実現する
片付けるジョブを見つける
プロダクトが雇用される
医者が情報収集する時間 VS 製薬企業の営業コスト
医者が情報収集する時間
インターネット ... 39%
MR関連 ... 17%
その他(学会、研究会、医学雑誌など) ... 44%
製薬企業の営業コスト
MR関連費用が多い(約91% = 約1兆5000億円)
その他(約7% = 約1000億円)
インターネット(約2% = 約400億円)
https://gyazo.com/b9f23b561dad2e228e0ad12975bfc860
電子カルテ業界の片付けるジョブを探せ!
対象
観察する事象
電子カルテ業者:納品が大変すぎる・忙しい
医療従事者:入力が大変すぎる
片付けるべきジョブ
電子カルテ業者:煩雑な納品作業
医療従事者:煩雑な入力作業
成功するアイデアの3つの条件:デザイン思考
経済的実用性
クラウド活用によるコスト削減と低価格
技術的実現性
簡易な機械学習による自動学習の実現
有用性
児童学習による納品、入力自動化
プロトタイプによる製品価値テスト: Inspired
主にパワポ4枚+エクセル1枚
ヒアリング対象20名程度募集
電話で20件
さらに対面で10件実施
うち8割以上の意思が購入意向
ここから開発チームを立ち上げた
人類には早すぎる、謎の計算ロジックに立ち向かう / Strugle with the most complicated logic ever
冨岡 純
電子カルテとレセコン
通常フロー
受付、診察、会計
診察時に電子カルテを使用
会計時にレセコンを使用
会計計算・保険請求
日本に10万クリニックある
うち9万クリニックはレセコン導入
3万クリニックだけが電子カルテ導入
クラウド電子カルテはかなり少ない
レセコンとの連携の場合、ORKAをつかっている
医療機関の中にレセコンがある
患者がきたとき
どれくらいかかったかの会計
1ヶ月に1回、保険組合に立替分を請求している
レセコンはここで使われている
謎のロジックが使われていてすごい
製品品質の担保
協力クリニックの過去の処方・病名等を入力
ORKAと自制レセコンに入力
差分を比較・分析
改善すべきルールを特定
計算ルールの仕様を落とし実装
目標差分になるまで改善ループ
この改善サイクルを複数診療科で実施
コード品質の担保
ロジックの検証をRubyのプロトタイプで作成
捨てる前提
長期メンテナンス性を重視してScalaで書き直し
計算ロジックを理解
モデルを整理
結果
レセ単体・一体型のローンチ1年半で新規導入比率が連携型と同比率に
https://gyazo.com/1cebfe073a7429819203668da2f2c664
まとめ
サービス成長過程で超えるべき壁がある
一見難しそうに見えるし実際に難易度は高い・高かった
やったリターンは大きい・大きかった
工夫で品質を担保する
既存の製品をベンチマークとして品質を担保
プロトタイプを捨てることでコード品質を担保
パネルディスカッション
新規プロダクト開発に向いているエンジニアはどういう人だと思いますか?チームリーダー・チームメンバーの観点それぞれでおしえてください。
山崎
製品見つけるフェーズでつくっては捨てられる人がほしい
メインのちょっと片手間でやってくれるのが嬉しい
宮原
自分でつくったものをゼロベースで壊すことができる人
冨岡
フルスタックな人
物井
自分で考えて進められる人
みんながリーダーであるのがいい
エムスリーは大企業だと思うのですが、大企業特有のプロダクトマネジメントの難しさはありますか?
山崎
あんまり大企業じゃない問題
グループだとそうかもだが
本体は350人、エンジニア60人
電子カルテは10人単位
けっこう儲かってるプロジェクトがあると
なかなか人が抜けない問題
なので初期段階ではエンジニアは入れない
冨岡
1つのチームに2, 3人のエンジニアという体制
エンジニアからプロダクトマネージャーになりたいのですが、どういったキャリアパスがありますか? 勉強方法等あればおしえてください。
宮原
社内でのシステムへの危機感
社外に勉強会に出てつながりをみつけた
リクルートに入ってからは外部の影響が多くて
知らずうちにPMの技術がついた
山崎
エンジニアこそPMを目指すべき
エンジニアリングのことをわかってないと不味い
1 => 10フェーズでどういう改善ができるかは色んな人ができる
0 => 1フェーズはエンジニアバックグラウンドが良さそう
バックグラウンドがエンジニア出身なのと経営企画出身だとどういった点が違うと思いますか?
宮原
今日のメンバーに企画出身がいない
のでコンサルの強みについて語る
昔パワポ作らされまくってた
社内に経営・コンサル系が多かった
彼らはめちゃくちゃ資料をつくるのが早い
コミットメントがすごい
寝ないで資料つくるパワー
資料のテンプレみたいなのは絶賛パクるべき
山崎
テンプレはパクるべき
プロダクトマネージャとプロダクトマーケマネージャは違うと思ってる
プロダクトマネージャ:製品のマネジメント
プロダクトマーケティングマネージャ:全世界に知らしめる
こっちが経営企画の強みかも
プロダクトの撤退のタイミングや判断基準はありますか?
宮原
実は撤退経験無し
自分が辞めたあとにクローズ・撤退したことはある
判定基準はチームのモチベーションが駄目な時
山崎
売れるってわかってからつくる
市場規模を理解して無理だったらすぐ次にいく
どんどん議論して筋悪は切り捨ている
事業化したもので思ったより売れない or セキュリティインシデントなど起きたら畳もう
エンジニアの機能の削除判定基準は?
物井
消すほうが気合が要る
長期的に負債になりそうだなと思ったら削除
作るときに怪しいと思ったら
先にユーザに見てもらって反応してもらう
削除しやすい環境をつくる
冨岡
つくるのかつくらないのかは議論
ある程度ここで選別されている
宮原
削除するのが大好き
よくわからん機能があってはならない
説明するのが大変だから
社内・社外ステークホルダーとできちんと議論する
山崎
機能削除するのは大変なので作る前に議論
見た目を大幅に変える
問い合わせを観察して影響をみてうまくやる
受託メインの企業が新規事業に軸を転換していくには何が必要と考えますか
山崎
自分たちが解決すべき問題を自分たちにもつ
自分たちが何もであるかを理解する
どのジョブ・どういった困りごとを解決するか?
医療がレガシーなのでなんとかしたいのがモチベーション
外部からジョブをみつけるか、自社でジョブをみつけるかの違い
物井
山崎・冨岡(AWSなのはなぜ?)
迷わずにAWSにした
GCPは使っている
その時いちばんいいやつでやっちゃいましょう
不確実性を楽しめるか否かは上司や意思決定者の裁量・度量の大きさに依存する そういった文化の根付いていない、極端にリスクを嫌う、事あるごとに責任転嫁に走る悪しき社内風習のある会社組織において、決定権のない人間にできることは何か?
山崎
不確実性は楽しめない
取るべきリスクが違う
リターンがわかっているものに不確実性の技術はかけられる
経営陣が乗ってくる話題をつくる
最終的なジャッジは自分がやる
責任のとり方は成功するまでやる
宮原
リクルート時代
やりきると宣言してうまくいかなかったとき
デメリットは?
やりきったというのはプラス
あんまり気にしなくてもいいかも
合同会を通すためのごまかしはやった
定年までいるのだったら難しいやり方かも